ボトックス(BOTOX)
1989年に世界で始めてFDA(米国食品医薬局)により承認された毒素製剤で、A型ボツリヌス毒素のトップブランドです。世界中で長期間にわたり臨床試験が実施され、その安全性が確認されています。ボツリヌス菌というと食中毒を連想される方もいると思いますが、この菌が食中毒を起こすには治療に用いる量の6000倍以上の量が必要となります。
ボトックスは表情ジワを作る原因となる顔の細かい筋肉をリラックスさせ、その上を覆う肌を滑らかにし、シワをなくします。ただ効果があるのは全てのシワというわけではなく、筋肉の緊張が強いところのシワに効果があります。額、眉間、目じりのしわが主な対象となります。
非常に細い針を使用し、少量を顔の筋肉内に注射します。所要時間は約10分ほどです。 注射の際にもほとんど痛みはなく、多くの患者さんがアリにちょっと噛まれたような感じと表現しています。注射後2〜3日で効果が現れ、7日以内に完全に効果が現れます。効果は4ヶ月〜半年ほど持続します。
最もよく見られる副作用として、注射部位における注射跡及びまれに周囲の筋肉の働きが一時的に弱くなることがあります。注射跡やあざについては2、3日〜1週間で目立たなくなります。また、後者によるものとして1〜2週間ほどまぶたや眉毛が一時的にやや垂れ下がることがあります。このような際は医師に相談してください。しかしながら、ボトックスにより永久的な副作用が現れた例は今まで報告されていません。
妊娠されている方や授乳中の方に対する安全性の研究はまだ十分には行われていないので、これらの方にはお勧めできません。
ヒアルロン酸
ヒアルロン酸は肌の真皮にもともとある物質で保水力が高く、わずか1ccで6?もの保水能力があります。ただ、紫外線や乾燥、ストレスからくるホルモンの変調や加齢によって減少し、その結果シワやたるみが生じ、顔の輪郭が変化してきます。そこで、減少したヒアルロン酸を補うことによって若々しい肌を蘇らせるのです。
ヒアルロン酸は、時間が経つにつれて分解して水になり、最後は体外に排出されてしまいます。したがって、効果の持続期間も半年から1年となります。
治療後に注射針の跡が残ったり、内出血を残すこともありますが、2〜3日で消えます。あざのようになっている場合でも1週間から10日くらいで目立たなくなります。
アラミスレーザー
目元や口元の小じわ、にきび跡治療に対して使われます。レーザー照射と同時に冷却ガ
スを噴射することによって表皮にダメージを与えることなく真皮に働きかけます。その結果、
コラーゲン造成が促進され症状が改善されていきます。
ルビーレーザー
シミの治療に使われるレーザーです。老人性のシミや扁平母斑に対して使われます。黒
や茶のメラニン色素に反応してレーザーのエネルギーが熱に変わることによりメラニンを破壊したり、メラニンを作り出すメラノサイトを破壊したりします。
静脈瘤
血行障害などのために静脈が一部拡張したもの。食道・直腸・下腿などに好発する。
太田母斑
頬部(きょうぶ)を中心とした顔面(眼の周囲がほとんど)の片側、時に両側に青色からやや褐色の小さい点が集まって斑をつくっています。とくに女性に多くみられます。出生直後から目立つ場合と、思春期ころに目立ってくる場合とがあります。時には眼球にも青色の色素沈着がみられます。日本人に比較的多くみられるタイプです。
たまに肩から上腕部に同じような青色の斑がみられる場合もあります(伊東母斑(いとうぼはん))。太田母斑に対するレーザー療法は健康保険が適用されますので、まず日本での治療を検討為されてはいかがでしょうか?
白 斑
皮膚のメラニン色素の減少や消失によって生じる白色の斑点。
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